空の青と海の蒼

 

長くのびる地平線 髪をゆらす風

開けた視界から見えたのは 青

空と海の境界線がどこなのか まったく見えない

空は 雲ひとつない 青空で

海は 深い青が あたりに染み渡っている

これでは 日が沈まなければ 二つの境界線は見えないではないか

 

しかし それと同時に シャッターチャンスだと思った

何がどういう理由で思ったのか よく覚えていない

ただ 無心に俺は カメラのシャッターを押していた

 

後日 現像されたそれを見る

だがそこに映っていたのは どこにでもある青で

その時見た青ではなかった 失敗した

脳裏に浮かぶのは その時見た二つの青さのみ

こんな ありふれた青ではない

・・・・・・そうか

あの時あれほど狂うほど撮っていたのは

自らの網膜に その光景を焼き付けるためのものだったのだ

あの 空の青さと海の蒼さを

 

未だに その時見た二つの青さを 俺は 忘れることができない




 

矢崎真名さんからいただいた誕生日プレゼント。本当にありがとうございます。
青と蒼。空と海。どっちも大好きです。
ちなみに、この前は「緑」の詩をいただきました。緑と青。本当に趣味に走ったお題でごめんなさい。
矢崎さんとはこのサイトを作る前からのお付き合いになります。これからもよろしくお願いします。




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