プロローグ
あたしは委員長。
小学校中学年からはじまって中学、果てには高校までクラス委員を歴任してしまった。いわば、筋金入りの委員長。
かといって、生徒会役員やましてや会長ほど多忙な業務を行うわけでもなく。どちらかというと先生達や生徒会の伝達事項を受け継いだり、逆に、数十人のクラスメイトの意見や苦情を聞いたり。いわば、しがない中間管理職ってところ。
それでも任されたからにはやるしかない。先生に呼び出されては雑用を手伝い、行事があればみんなを一つにまとめていく。
転校生がきたら嫌な顔ひとつせず――というわけにはいかないけど、それなりに学校を案内してあげ、必要に応じては相談事にものる。
そう。あたしは委員長。何があっても動じることはない。たぶん。
たとえ相手が異世界からの住人であったとしても。
……たぶん。