EVER GREEN

後書きならぬ座談会その11

Evergreen=常緑、不朽を意味する英語の名詞・形容詞


昇     「終わったな」
アルベルト「終わりましたね」
シェリア  「とうとう終わったのね」
昇     「いやー。思えば本当に長かった」
アルベルト「そうですね。まさに一年のうちにまるで五年間分の時間が流れたような」
昇     「いや、それリアルだから」
シェリア  「アタシやシーナなんか、まるで二年のうちに十年以上の月日が流れたような」
昇     「それもリアルだから。っつーか、最後なんだし二人でボケるのやめませんか」
ショウ   「補足説明をすると、作者が下書きをはじめたのが高校生の頃。ワープロに興味本位で打ち込むようになったのが高校を卒業した頃。
       パソコンを購入して本格的に文章を書くようになったのが就職した頃。
       これであってるよな?」
まりい   「うん。だから私達の話(SkyHigh,FlyHigh!)もあわせると十三年かかったんだって」
昇     「一体いくつだ作者」
アルベルト「わざわざ言うことでもないでしょう。成人に○歳ほど付け加えた数だと思えば」
昇     「……それは作者を気遣って言ってんのか? それとも嫌がらせか(汗)」
アルベルト「ご想像にお任せします(にっこり)」
シェリア  「アタシ、正直ここまで続くとは思わなかったわ」
昇     「仮にもヒロインが言うセリフか(汗)」
シェリア  「アタシ、ヒロインだったの(きょとんと)?」
昇     「……たぶん」
アルベルト「ちなみに本来の『EVER GREEN』は上記の通りですが、作者はgreenの形容詞的な意味をとって、最終章のテーマ(未熟もの達へ)と成したそうです」
昇     「言っちゃ悪いけど、めちゃくちゃわかりにくな。それ」
アルベルト「仮にも主人公が言うセリフではありませんね。
       思春期の葛藤、その他諸々、つまりは『青臭いもの』を書いてみたかったそうですが、実際は思わぬところへ突っ走ってしまいましたね」
シェーラ  「付け加えるなら、作者の高校時代の文章とほぼ同じ形態で書かれているのは第二章。第七章から後は学生時代の下書きもなく、直接機体に打ち込んでいたそうだ」
セイル   「さらに付け加えるなら最終的な構想を考え始めたのは二年くらい前。本当にマイペースというかなんというか♪」
シェーラ  「……なぜ貴様がいる」
セイル   「最後だしかたいことはきにしない♪」
昇     「(話がこじれると困るので無視)とにもかくにも、終わってくれたことには俺もほっとしてる」
ショウ   「ここまで話が続けられたのも、読者のおかげだな」
まりい   「うん。本当にそうだね」
シェリア  「作者もなんどもくじけかけ――はしなかったけど、本当に完結できるのか不安で仕方なかったみたいだし」
シェーラ  「時にして五年か。小学校に入学した者が卒業する年月だな」
昇      「それリアル。っつーか、たとえが微妙なうえになんでお前が知っている(汗)」
シェーラ  「諸羽(もろは)とアルベルトから教わった」
昇     「……(徹底的に無視)。じゃあ本当にしめだな。
       皆さん。今までどうもありがとうございました」
まりい   「色々あったけど本編としてはこれで本当に最後です。本当に、本当にありがとうございました(ちょっと不安そうに)」
ショウ   「ここまで読んでくれたこと、本当に感謝しています(同じく視線をそらしながら)」
昇     「また別の機会がありましたら――何? 二人とも」
まりい   「ええと」
ショウ   「本当に。お前はよくやったと思う。
       過去との決別なんて願っててもなかなかできないから」
昇     「へ? いや、改めてそう言われると(照れてる)」
シェーラ  「確かに。お前がいなければこの物語はなりたたなかった(言ってることはもっともだが半ば哀れみの視線)」
セイル   「『異世界巻き込まれファンタジー』って銘うってたけど、なかば君自身の成長物語だしね。実際、男性読者も多かったみたいだし」
シェリア  「一人称が『オレ』から『俺』になるまでの間が苦労したって言ってたわ。
       本当にあなた見違えたもの」
昇     「いや、そういわれるとなんか(まんざらでもなさそう)」
全員    『だから、最後も頼む』
昇     「? それってどーいう――」

ゴン。

アルベルト「人間、初心は大切ですからね。油断大敵とも言いますが」
まりい   「……いいのかな。これで」
セイル   「いいんじゃない? 昇だし」
シェーラ  「最後までこうなのだな」
シェリア  「ほんと。いつになったら学習能力がつくのかしら(ため息)」
ショウ   「…………きっと、こういう星の下に生まれたんだろう」
セイル   「君も言うようになったねえ。否定はしないけど」
アルベルト「お待たせしましたね。司会交代です(手には特大級の壷)」
諸羽    「ホントだよ。どれだけ待たせたと思ってるのさ」
アルベルト「息の根を止めるのに苦労しましたから。最後ですしお好きにやっちゃってください(爽やかに)」
諸羽    「りょーかい。じゃあスカイア、いっくよー」
スカイア  「はーい♪」



昇      「……最後までこんななのか、俺(ぱたり)」

2007年 7月1日 某所にて

Copyright (c) 2007 Kazana Kasumi All rights reserved.