*地球人を拾ってしまった異世界人に50の質問*
1...あなたのお名前は
ショウ「ショウ・アステム」
2...あなたが拾っちゃった地球人の名前を教えてください
ショウ「シーナ。地球の名前だと『椎名まりい』だった」
3...最初にその名前を聞いたとき、どう思いました?
ショウ「変な名前」
まりい「確かに地球でも変わってるかも」
4...何歳ですか
ショウ「14歳」
5...拾っちゃった地球人は同じくらいの年齢ですか
ショウ「俺と同じだと知った時は驚いた」
まりい「あれは大げさだったと思う……」
6...顔立ちはあなたの世界と似てますか、それとも激しく違ってますか
ショウ「特に変わりはないと思う」
7...いい顔してるなあと思います?
ショウ「……世間一般から見れば、可愛いんだと思う」
8...今すぐもとの世界に帰してあげてください
ショウ「…………」
9...食事や文化、地球とは相当違うと思いますが、地球人は何に驚いてましたか
ショウ「俺自身に驚いてた。俺、そんなにおかしかったのか(何気に傷ついてる)?」
10..地球人に恋しちゃいましたか。それとも恋しかけちゃってますか
ショウ   「はじめはほっとけなかった。今は――」
アルベルト「今はどうなんです?」
ショウ   「!!!!」
アルベルト「ああ。私のことはお気になさらず。それで、どうなんです?」
ショウ   「関係ない(そっけなく言って遠ざかる)」
アルベルト「まだまだ若いですね」
11..恋しちゃってる方。異世界人という物珍しさから興味を引かれているだけで、恋じゃないとか考えなかったんですか
ショウ「記憶喪失だとは思ってた。異世界なんてことは考えてなかった」
12..あなたの容姿はファンタジーの王道ですか
ショウ  「普通だと思う」
まりい  「途中で髪切ったよね」
ショウ  「お互いさまだろ」
13..あなたの性格はファ(以下同文)
ショウ   「性格は人それぞれだろ」
アルベルト「十四歳らしからぬ発言ですね。どこかの苦労人に聞かせてやりたいところです」
14..地球人は元の世界に帰りたいと言ってますか
口にしたことはなかったと思う。
15..あなたは帰したくないですか
帰らないといけない。
アルベルト「それは理想論でしょう? あなたの本心はどうなんです?」
ショウ   「返さないといけない」
アルベルト「素直じゃないですねえ」
16..15で「はい」と答えた方に
  男性の方:抱きしめて囁きボイス使って「帰したくない。ずっと俺のそばにいてくれ」とか今すぐ言ってみてください
  女性の方:そばに寄りつつ上目づかいで、更に涙を浮かべて「あなたに二度と会えなくなるなんて、そんなの耐えられないよ。お願い、そばにいて」とか言ってみてください
アルベルト「試しに言ってみたらどうです?」
ショウ   「『はい』とは言ってない」
アルベルト「ですから試しにですよ。誰もいないことですし(爽やかな笑みで)」
ショウ   「……(妙な圧力に押されて)。
       返したくない。ずっと俺のそばにいてくれ」
アルベルト「だそうですが、どうします?」
まりい   「え?」
ショウ   「!!!!」
まりい   「ショウ……(きょとんと)?」
ショウ   「…………(無言ダッシュ)!」
アルベルト「若いですねえ」
シェリア 「あなたって本当にいい性格してるわね(変装してた)」
アルベルト「お褒めにあずかり光栄です」
17..地球人の反応、どうでした?
シェリア「若いっていいわねー(いなくなった方角を見ながら)」
まりい 「え(もちろん一連の話は聞いてません)?」
18..15で「いいえ」と答えた方、一緒にいないほうがあなたの精神衛生上非常によろしいかと存じますが
ショウ「…………(まだ息が荒いです)」
19..地球人は命を狙われたりしてますか
ショウ「命まではいかなくても、危険な目には何度もあった」
20..「俺が守ってやる」とか「一緒に戦う」とか言ったりしました?
アルベルト「『相棒なら心配かけさせるな』ですか」
ショウ   「当たり前だろ。互いの背中を守れないで旅なんかやってられるか(真顔で)」
まりい   「うん。私も心配かけたくないしかけられたくないもん(同じく真顔)」
シェリア  「無自覚で言ってるところがすごいわね。どこかのツッコミがほしいかも」
アルベルト「まったくです」
21..それを王道と人は呼ぶ
シェリア    「王道ね」
アルベルト  「王道です」
まりい&ショウ『え(きょとんと)?』
22..王族の方ですか
アルベルト「シーナは王族と言えるのでしょうが、ショウもあたらずとも遠からずですね。
       彼の父上は王家の遠縁ですから」
ショウ   「……どうしてアンタが知ってるんだ」
アルベルト「企業秘密です」
23..22で「はい」と答えた方、仕事しなよ
ショウ「ちゃんとやってる。働かざるもの食うべからずだろ」
青藍「本当に14歳らしからぬ発言だよな」
24..22で「いいえ」と答えた方、暇なんだね
ショウ「ところでセイ、どうしてここにいるんだ?」
青藍「それを言うなら全員だろ」
25..戦いに自信はありますか
ショウ「それなりに」
青藍「実際強いよな。その歳で一人で食ってけるって普通にすごいぜ?」
26..魔法は使えますか
ショウ「使えないことはない。けどほとんど使わない」
27..どうして凡人は地球人を拾わないんでしょうか
ショウ「……俺も凡人だけど」
28..言葉は通じますか
ショウ「通じた」
29..28で「はい」と答えた方、よかったね
ショウ「まったくだ」
30..28で「いいえ」と答えた方、通じないのが普通なんです。異世界なんだから
ショウ「今思えば両親から教わってたんだな」
まりい「そうなのかな?」
31..覆水盆に返らず。地球人に対して何やらかしましたか
ショウ「…………」
まりい「何もやってないよね?」
ショウ「…………」
32..あなたから見て地球人はこんな人
ショウ「弱いくせにとんでもないことをしでかすからほっとけない」
まりい「そんなことないよ」
ショウ「そういうことを言う奴に限ってとんでもないことしでかすんだ」
33..どうしても納得できない地球人の奇妙な行動は
ショウ 「領主の頬をひっぱたいた」
シェリア「アタシも見たかったわ。人は見かけによらないってほんとね」
まりい 「あれはっ(顔赤くして)!」
34..地球人はあなたの世界では救世主ですか
まりい「『空の娘』って呼ばれてたのかな? でも実際はよくわからない」
ショウ「すぐに理解する必要もないだろ」
まりい「……うん」
35..それを王道と(以下略)
アルベルト「世界は三つに分けられていて、それぞれに神の娘と彼女達がつくりし天使がいるという言い伝えですね」
36..あーあ。
アルベルト「後は若い方々に任せるとしましょうか(にっこり)」
ショウ   「……(どうでもいいが、なんでこの人がこんなところにいるんだ)」
37..身分証明を必要とするシステムがありますか
  例:関所や国境を通過する際に必要
ショウ   「通行証がいる。身分証明書みたいなものだ」
38..37で「はい」と答えた方、地球人の分、どうしましたか
ショウ   「陛下とシェリア(公女)に頼んで発行してもらった。記憶喪失だったからな」
まりい   「だからあれはショウの勘違いだよ」
ショウ   「いいだろ。ちゃんともらえたなら(ぶすっと)」 
39..37で「いいえ」と答えた方、がんばって文明を発展させてください
ショウ   「……そんなにお前の世界とここ(空都)って違うのか?」
まりい   「ええと……」
アルベルト「似ているようで何かが違うといったところでしょうか」
40..地球にはない病気が絶対あると思うんですが、いかがでしょう
アルベルト「それは私としてもぜひ確認したいところです」
シェリア  「だから、どーしてあなたが出張ってるのよ」
41..地球人は健康的だなあとか思いません?
ショウ   「そんなに健康的でもない。初めて会った時は目の前で倒れられたし」
まりい   「あれはっ!」
ショウ   「二度目もあったな。洋服棚に頭ぶつけてたし」
まりい   「…………(赤面)」
42..水はどのように確保してますか
ショウ   「普通に町か村の水道。もしくは店で買ってる」
まりい   「そうだったんだ」
43..それを飲んで、地球人お腹こわしませんでしたか
ショウ   「こわしたことある?」
まりい   「ううん(首を横にふる)」
44..地球人がホームシックにかかってます。なぐさめてください
ショウ   「そうだったのか?」
まりい   「ちょっと違うけど、どこにも居場所がないって思うことがあった。でも今は違う」
ショウ   「……そうか(安心したように笑う)」
45..お箸はこう使うんです
ショウ   「……?」
まりい   「食事をする時に使うの。青藍の家にもあったよ?」
ショウ   「ああ、あれか」
46..どう考えても作者の陰謀としか思えないような出来事はありましたか
ショウ   「これと言って特に――」
アルベルト「別れのあれは、明らかに陰謀でしょう」
ショウ   「なっ!」
アルベルト「どうして口付けの一つもさせてくれなかったんでしょうねえ」
ショウ   「!!」
アルベルト「意図的だとしたら、いつさせてくれるんでしょうね。どこかの弟子は思春期真っ只中ですが」
ショウ   「……あいつと一緒にするな」←何気にひどい
47..作者に文句でもお礼でも
ショウ   「礼を言われるようなことも言うこともなかったような気がする」
シェリア  「まーたまた。『シーナと会わせてくれてありがとう』って素直に言いなさいよ」
ショウ   「あれはたまたまだろ」
まりい   「うん。たまたまだよね」
アルベルト「じゃあ、それからのことはどう説明するんです?」
二人   『さあ?』
アルベルト「弟子の一声がほしいところですね(苦笑して)」
48..法に触れない程度にがんばってください
ショウ   「何をだ(大真面目に)?」
まりい   「なんだろう(同じく)?」
シェリア  「今更だけど、このお話ってツッコミがなかったのね」
アルベルト「逆を言えば、それが一部と二部の明らかな違いですね」
49..これは“わさび”と言って、とてもおいしいものです。どうぞおひとつ
ショウ「…………(食べたとたんに顔抑えてる)!」
まりい「そういえばショウって甘党だったよね(水を差し出しながら)」
50..まともにしゃべれるようでしたら、最後に質問の感想をドウゾ
ショウ「(水を飲み干した後)こんなにたくさん話したのって久しぶりだ」



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