後書き
ようやく終わりを迎えることができました。
この話は自分が中学、高校時代から構想をねりはじめたものです。間があいていたとはいえ、まさかここまで長くなるとは思っても見ませんでした。こうして完結できたのもひとえに皆様のおかげです。
まりいのような女の子は珍しいのかもしれませんが、全くいないとも言い切れません。
何かから抜け出したくて、変わりたくて。でもはじめの一歩がなかなか踏み出せずにいる子。そんな子どもの成長過程を少しでも書くことができることができたならと――なんて偉そうなことを言ってますが、結局は何かを残したかったんだと思います。形がなくて不安定で、でも大切にしたいものと言いますか。
もう一つは「家族」。こちらは話を進めていたらいつの間にかこうなっていました。ショウもまりいも十四歳。背伸びをしていてもまだまだ未熟。甘えたいさかりなんです。わだかまりが完全にとけたとは言い切れないけれど、それでも少しずついい方向に進んでくれることを願って。
まりいの話はここで一旦終わりますが、シリーズ全体の話としてはまだまだ続いていきます。
第一部ということは当然続きがあるということで。第二部こと
「EVER GREEN」もおつきあいいただけると幸いです。
こちらは大沢姉弟の弟のお話。登場人物と世界感はほぼ同じですが、おバカなものがお好きな方はぜひどうぞ。
ここまで読んでくださった皆様に感謝をこめて。
いつかあなたに優しい未来のあることを。
2006年 4月14日 香澄かざな