*異世界に飛ばされちゃった主人公に50の質問*
1...あなたのお名前は。
昇    「大沢昇(おおさわのぼる)。だいたい一発で読めるよな。
       間違っても苦労人だとか不幸だとか将来ハゲるなんてことはない。断じてない」
シェリア 「誰もそんなこと言ってないのに」
アルベルト「言わせておあげなさい。彼なりのストレス発散方なんですよ」
2...あなたの現時点での年齢と異世界に飛ばされたときの年齢を教えてください。
昇    「現時点っていつになるんだ?」
シェリア 「終わったときでいいんじゃない?」
昇    「エピローグの時点だと二十歳、登場時だと十五歳」
アルベルト「十六歳になるまでがものすごくながかったですね。まるで五年分の月日を要したかのような」
昇    「まんまそうだって(汗)」
3...何年その世界にいるつもりですか。
アルベルト「どうなんです?」
シェリア  「どうなの?」
昇     「……半永久的な気がするのは俺の気のせいでしょうか(涙)」
4...その世界が好きですか。
昇    「えーと。まぁ……うん」
5...救世主になれましたか。
昇    「んなもんならないって」
リザ   「そう? 見た目が変われば立派な救世主だけど。特にアルやカイにとってはね」
6...かっこいい男の人(きれいなお姉さん)に助けられましたか。
昇    「極悪人に壷でなぐられました」
アルベルト「これも師匠の深い愛です」
昇    「んな愛いらんわ!」
シェリア  「アタシは?」
昇     「毛布ひっぺがしただろ(ジト目)」
7...恋しちゃいましたか。
二人   『…………』
アルベルト「若いっていいですねえ。おや。前に同じことを言ったような」
8...正直、元の世界に帰りたくないとか。
昇    「すぐ帰れるし。
      そういえば、なんでまりいはなかなか(空都に)もどれなかったんだ?」
リザ   「耐性ができてなかったんだ。
昇    「じゃあ俺は?」
アルベルト「五年前に一度こちらへ来て帰ったでしょう。その時に耐性がついたんです。シーナと違ってあなたは頑丈ですから」
昇    「……それはほめ言葉ととっていいんでしょうか(汗)」
9...ここだけの話、彼(彼女)実はこんな人。
昇    「どういう定義で語ればいいんでしょーか」
アルベルト「あなたの思ったとおりでいいのでは?」
昇    「じゃあ、公女様と極悪人?」
アルベルト「もっと洒落たいい方はないんですか」
昇    「じゃあ、大切な人」
シェリア 「…………」
アルベルト「…………(にっこり。だが懐には)」
昇     「まて。その懐に見えるのは何(汗)」
10..魔法は使えますか。
昇    「強いて言えば時空転移(じくうてんい)」
諸羽  「ひらたく言えばワープだよね。草薙家の協力があってこそっしょ」
昇    「感謝してます」
諸羽   「あーあ。ご先祖様どこにいるのかな。案外そばにいたりして」
昇    「…………」
11..MPは残りどれくらいですか。
アルベルト「某S・RPGのド根性はもってそうですね」
シェリア  「もしかしたら自爆もあるんじゃない?」
昇    「あのー。俺主人公なんですけど」
12..100以上残っていたらここでひとつ披露してください。
昇    「で。実際はどうなんだ?」
諸羽   「地球の術義系統なら使えると思うよ。大沢以外の地球人でも使えるけど。
       地球は文字通り『地』だから」
昇    「スカイア(風)に相性が悪いって言われたのはそれか」
諸羽   「そういうこと。後は努力次第」
昇     「そういえば蒼前(ソウゼン)壊したんだよな」
諸羽    「じゃあもう一度きたえるしかないっしょ」
13..味方にまで魔法の効果が及んでしまったみたいですが、どうしますか。
昇     「へ? 元に戻せるの?」
諸羽    「百パーセントは難しいけど。中身(精霊)は同じもの呼べるよ」
昇     「そーなんだ」
14..解毒剤、持ってないの?
アルベルト「いりませんよ。そんな暇あったら自力でなんとかしなさい」
シェリア  「そういえばこのお話で毒って概念なかったわね」
アルベルト「いい機会ですし試してみます?」
昇     「俺を実験台にするのはやめてください」
15..月に一度の女の子の日、どうやって対処してますか。
昇    「…………」
アルベルト「いけませんねえ。ここは紳士的かつエレガントに答えるべき場所なのに」
昇    「んなもんできるかーーーー(涙)!」
シェリア  「ちなみにあなたならどう答えたの?」
アルベルト「レディに無理をさせるような行いはしませんよ(にっこり)」
16..言葉は通じますか。
シェリア  「霧海(ムカイ)だと通じなかったわよね」
シェーラ  「初めてお前を必要とした(通訳機として)」
昇     「俺の存在意義って一体」  
17..16で「はい」と答えた方。どうして通じるんだと思いますか。
昇     「確か異世界ワープした時に生じる能力の一つだったかと」
アルベルト「本当に地味な特殊能力ですね」
昇     「るせーー!」
18..16で「いいえ」と答えた方。がんばってください。
シェリア  「アルベルトはどうやって会話をしてたの?」
アルベルト「天才ですから。と言いたいところですが独学です。リザに教えてもらったんですよ。ちなみに地球の言語もろもろも全て自力で得たものです」
昇     「おみそれしました」
19..がんばってますか。
昇    「がんばってるに決まってんじゃん」
シェリア  「ハゲとよね」
アルベルト「頭とですね」
昇    「まだハゲてねー!!」
20..まいったーっ!
シェリア  「それで、未来は本当にハゲるのかしら」
アルベルト「『このままいけば89パーセントの確率で』と作者は言ってましたよ?」
昇     「なにそのあいまいな数字(汗)」
21..王族と知り合いになれましたか。
シェリア  「まんまアタシじゃない」
アルベルト「よかったですね。上手くいけば逆玉ですか」
昇     「へ!?」
アルベルト「もっとも、私が認めなければ先にすすめませんが」
昇     「『はじめから認めてた』って前言った――」
アルベルト「それとこれとは話が別です(にっこり)」
昇     「大人って汚い」
22..実は恋しちゃったのは王様(王妃様)、王子様(王女様)です。
二人   『…………』
アルベルト「公女様の護衛騎士と将来有望な神官の弟子という肩書きですからね。全くありえないという話ではないでしょうね。ものがたりのようで大変素晴らしい」
シェリア  「ちょっと、アル――」
アルベルト「なんてことにはさせませんから。『今まで以上に地獄の苦しみを味あわせてやるから覚悟しておけこの野郎』なんてことは全くこれっぽっちも考えていませんから(爽やかな笑みの後ろにはどす黒いオーラ)
昇    「俺に安住の地はないんですか(涙)」
23..とっくに求婚されてたり?
アルベルト「『いい機会だからカイの一件もふくめてじわじわと痛めつけてやるよ。むしろ一生いたぶり、かつこき使ってやるよ』なんてことも考えていませんから」
昇    「ここまでくると俗に言う小姑だよな」
ショウ   「お前、とんでもない人師匠にしたんだな」
昇     「お願いします。誰か変わって」 
24..遺伝学上ありえない目や髪の色をした人、いますか。
シェリア  「天使かしら。空色の髪に瞳をしていたもの。昇じゃないみたいだった」
昇     「悪かったな。中身が俺で」
シェリア  「ほんと。ほんの少しだけ美形にみえた、こともない……かも? たぶん」
アルベルト「ちなみに彼は四十人中十七番目くらいの美形だそうです」
シェーラ  「それは美形とは呼べないのではないか?」
アルベルト「そうとも言いますね」
昇     「そうとしか言わねーよ! どちくしょーー(泣きダッシュ)!」
25..どうしたらその人を遺伝学的に正常な輪の中に戻してあげられると思いますか。
シェリア  「拳で殴って強制解除」
昇     「あれ本気で痛かったんですけど」
シェリア  「当たり前じゃない。本気だったもの」
26..抱いたら離せなくなる、とか、もっともな理由をつけられて(つけて)エッチは寸止めですか。
二人   『…………』
アルベルト「何があったんです? 正直に言ってみなさい(聖職者の笑みで肩をたたく)」
27..実は自分から押し倒したりした?
昇    「(言えない。強引に口塞いだあげく乱暴しましたなんて絶対言えない)」
アルベルト「どうなんです(どす黒い笑顔)?」
28..なんで異世界にいるあなたと地球にいる私がこうして話したりできるんでしょうか。
アルベルト「昇ですから」
シェリア  「昇だから」
昇     「その一言で片付けるのやめてください」 
29..あなたの周りにいる異性の美形率を内閣支持率と比較して答えてください。
昇     「女性陣は普通に可愛いと思う。海ねえちゃんは普通に美人だ」
アルベルト「当然でしょう。私の愛した人なんですから」
昇     「臆面もなく堂々と言えるっていいよな(ため息)」
30..あなたの服装は、自分がマンガ家だったら絶対絵にしたくないほど複雑ですか。
昇    「ジーンズにTシャツ。上に空都製の上着とペンダント」
シェリア 「神官服も着たことがあったわね」
昇    「もし学校だったら間違いなく白い目で見られてたって」
31..服装に不満はありますか。
昇    「特に。地球にいる時とさほど変わんないし」
シェリアト「逆に地球の服をアタシ達が着たこともあったわね」
32..味噌汁、飲みたくない?
昇   「日々作ってます。何か?」
33..闇の帝王みたいな人、います?
アルベルト「さて。そんな方いたでしょうか?」
シェリア  「前も同じこと言ってたわね(汗)」
昇     「イールズオーヴァよりもリザよりも今のアンタが一番怖いです」
34..いなくても、それに準ずる悪役、います?
昇    「さっき言った二者。イールズオーヴァとはもう少し話してやればよかった。後はセイルかな」
セイル  「ひどい。こんな善良な暗殺者いないでしょ」
昇    「暗殺者って時点で充分危険だって(汗)」
35..その悪役に恋したり、恋されちゃったりしました?
リザ   「前にも言ったけど、あの子は君達にそばにいてもらいたかっただけだと思うよ」
昇    「リザ兄ちゃんが、だろ」
36..元の世界に帰るのはあきらめなよ。
昇    「はじめっから行き来してるし」
アルベルト「一体いつまで続くんでしょうねえ」
37..てゆーか、異次元の星ってなんですか。
昇    「地球と空都と霧海?」
リザ   「オレの管轄だとね。実際はもっとあると思うよ」
38..地球にはいるけど、過去や未来にいるという方。どうやって光の速度を超えましたか。
昇    「もしかして時空転移でできる?」
リザ   「できないことはないと思うよ? 副作用がどうなるかは知らないけど」
39..動物が言葉を話しますか。
昇    「精霊なら話す。そりゃーもう、うるさいくらいに」
アルベルト「あなたにだけ聞こえるんですよ。はたから見れば立派な異常者ですね」
昇    「人の苦労も知らないで……!」
40..地球だったら確実に法に触れる生き物をペットにしたりしてますか。レッド・リストを参照に答えてください。
スカイア 《しっつれいですね。ワタシ、ペットじゃありませんよぉ》
蒼前   《わたしをあのような下等な者と同類にしないでいただきたい》
スカイア 《そうですよー。あんなトウヘンボクと一緒にしないでください》
昇    「……勝手にやっててください」
41..今、幸せ?
昇    「まーな(まんざらでもなさそうに)」
42..41で「はい」と答えた方。だったら帰らなくていいのでは。
昇    「だから、いつも地球と異世界の二往復」
アルベルト「なかなかタフですね」
昇    「そうならざるをえなかったんだ」
43..41で「いいえ」と答えた方。作者への文句をここにぶちまけることを許可します。
昇   「俺の安眠を返せー! 睡眠時間を返せーーーーー!!」
アルベルト「ちっとも進歩がありませんねえ」
44..ファンタジーってなんですか。
昇    「現実との戦い。それ以外にない」
アルベルト「すばらしいじゃないですか。一介の学生には経験できないことを体験しているのですから」
昇     「本気で安眠を返してください(涙)」
45..地球じゃ絶対言えなかったけど、こうも特殊な状況が重なったもんだから、つい口をついた、というクサイ台詞があったら恥を忍んでもう一回言ってください。
昇     「そんなにクサいセリフはなかっただろ」
アルベルト「そうですね。あなたの存在自体が青臭いですから」
昇     「アンタ、実は俺のこと嫌いだろ」
アルベルト「まさか。可愛い可愛い弟子ですから(にっこり)」
46..日本じゃお目にかからないだろう、と断言できる性格の人、いますか。
昇    「アルベルト」
ショウ   「……同感」←やっぱりひどい
アルベルト「お褒めに預かり光栄です(にっこり)」
47..癒しキャラですか。
アルベルト「癒されキャラみたいですね。とある筋だと」
シェーラ  「ああ。『自分よりも不幸な人間がいる』と癒されるのか」
セイル   「主人公は辛いねぇ」
昇     「そう思うならもっと待遇をよくしてください」
48..ハムラビ法典の適用を許可されたら、誰を対象に選びますか。
シェリア  「ハムラビ法典って?」
アルベルト「バビロニアの王ハムラビが発布した法典ですね。完全な形で残る最古の法典だとも言われています。類義語で『目には目よ』『歯には歯を』『平手には拳を』『十の痛みには千の鉄槌を』とも言います」
シェリア  「あなたって本当に物知りね」
49..その人、後ろに立ってますが。
昇    「そうやって悪の道にひきずりこんだのか」
アルベルト「失礼な。りっぱな教育ですよ。
       シェリア、あちらに珍しい鳥が(服の中から何かをとりだし)」
シェリア  「え? どこ(どこかでゴンという音が)?」
アルベルト「すみません。私の身間違いだったようです」
50..五体満足なうちにこの質問の感想でもドウゾ。
昇    「……すでに満足してないんですけど」
アルベルト「弟子は常に頑丈でなければいけないのに。まだまだ修行が足りませんね。だからハゲるんです」
昇    「まだハゲてねーーー!」
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